[対四間飛車] 右四間飛車左美濃

対四間飛車

右四間飛車左美濃は居角左美濃の一種で、矢倉に対する戦法として有名ですが実は四間飛車に対しても通用します。

振り飛車として最も採用率が高いのが四間飛車なので四間飛車の破り方を知っておけば優位に戦いを進めることができます。では居飛車側が先手の場合にどのような筋があるかを探っていきましょう。

高美濃囲い 2二角,5四銀型

☗4六飛と4四の地点に狙いを定めた手に対して後手が☖5四銀とでた局面を基本図とします。

このとき、角が2二の地点にいるのが後手側の対策で、3三にいると☗2五桂のような手で逆に当たりが強くなってしまうからです。

実はこの時点でも評価値は570となっており、先手にわずかに有利になっています。

☗4五歩 ☖同歩 の手順
☗4五歩 ☖同歩 ☗2二角成 ☖同飛 ☗8八角打

まず第一感目につくのがこの☗4五歩です。これを☖同歩と取れば☗2二角成が成立します。2五桂対策のために居角にしたのが問題で、これを☖同飛とするしかありません。

後手は☗8八角打が非常に受けにくく、☖1二飛とするか、☖3三角打とするしかありません。

☗8八角打 ☖1二飛 ☗4五銀 ☖同銀 ☗同飛 ☖2八角打 ☗2五桂

先手は飛車成りが見込めるのに対して後手は飛車が活用できていない。また、☖1九角成の筋はあるものの、角銀桂では先手玉は全く寄らない形です。

よってこれは早くも先手有利の局面です。

☗4五歩 ☖3五歩 の手順

☗4五歩 ☖3五歩 ☗同歩 ☖4五歩 ☗2二角成 ☖同飛 ☗4五銀

後手の工夫としては先に桂頭に嫌味をつけておく☖3五歩が考えられます。これはのちのち突いても☗同歩と取ってくれないので飛車先が重い今のうちに突いておかなければいけません。

以下、単純に☖同歩と応じた場合と同じように進みますが、☗4五銀に代えて☗8八角打と飛車取りに打つのは悪手になります。

☗8八角打 ☖4二飛 ☗1一角成 ☖3六歩打

この☖3六歩打が厳しい一着で、先手は飛車先突破が見込めていないのに桂損が確定してしまいます。

高美濃囲い 3三角,4三銀型

こちらは3三角型の高美濃囲いで、先程と違って☗2五桂が角当たりになっています。

☖1五角における返し技

後手側からは☖1五角という手が見えるのですが、実はこれには返し技があるので覚えておきたいところです。

☗1六歩 ☖2六角 ☗4七飛 ☖2四歩 ☗1三桂成 ☖同歩 ☗同香 ☖2七歩

☖3五桂 ☗同歩 ☖3五角 で角は助けることができるのですが、4三銀と高美濃囲いがたたって☗5五桂で両取りがかかってしまう。

☖1五角には先手はいつでもこのような手順が存在するので、桂馬を手にしたときに厳しい手があるかどうかを考えてから☗2五桂と跳ねましょう。

というわけで、この形においては☖1五角はないことがわかります。☖1五角がなければ☗1六歩と一手省略することができるのでこの筋は常に考えていたいですね。

☖1五角とできないのであれば☖2二角と引くしかないのですが、これはやはり☗4五歩と攻めます。

これを☖同歩ととれば以下の攻めが成立します。

☗4五歩 ☖同歩 ☗2二角成 ☖同飛 ☗8八角打

これは次の☗2二角成と☗3三桂成を同時に受ける手が後手にはありません。するなら☖4四角打くらいですが、以下のような手順で傷口を広げてしまいます。

☗8八角打 ☖4四角打 ☗同角 ☖同銀 ☗4五銀

先手は桂馬が取られそうな格好で急がされる展開に成るのですが、飛車が成り込めさえすれば駒損は回復できることが見込めるので問題ありません。

高美濃囲い 3三角,5四銀型

後手の高美濃囲いが完成した瞬間ですが、この瞬間を狙って攻撃します。

1六歩が入っていることを覚えておいてください。これによって後手から☖1五角のような筋がありません。

☗2五桂 ☖2二角 ☗4五歩

☗2五桂に対して☖2四角と逃げるのは桂馬が取れなくなってしまう上に、☗4五歩を☖同歩ととれなくなってしまう(☗1一角成と香車が抜ける)ので先手有利になります。よって☖2四角の変化はありません。

仮に☗4五歩に対して☖同歩とすればこれは先手有利になります。

☗4五歩 ☖同歩 ☗2二角成 ☖同飛 ☗8八角打

先手からしてみれば☗2二角成を☖同飛と取らせることができれば、4筋から飛車を逸らすことができて先手大満足です。何度もでてきたこの角打ちが後手は非常に受けづらいです。

☖1二飛 ☗4五銀 ☖3七角打 ☗4七飛 ☖1九角成 ☗5四銀 ☖4六香打

この飛車取りが一見めんどくさそうなのですが、強く☗6三銀とでてしまって問題ありません。

☖4七香成とした場合

飛車を取られて一見困るように見えますが、☗7二成銀と王手で守りの銀を取れるので金銀と飛車の二枚替えで先手が駒得をします。

また左美濃は船囲いと違って飛車の打ち込みに強いので飛車を取られることはそこまで嫌ではありません。

☗7二成銀 ☖同金 ☗4七金

唯一気をつけなければいけないのは4七の金が浮いているところを狙われて、九段目に飛車を打たれてから☖5四銀のように金に引っ掛けられる手が気になります。

8八玉の形であればこの筋は心配ないのですが、現状は角が捌けていないのでこの手は常に気を使わなければいけません。飛車を打たれた場合にはソフト的には☗5九銀打とするのが最善の受けのようです。

俗っぽい手のようなのですが、たしかに打たれてみると先手陣に迫る手がなかなかありません。

☖4六歩打 ☗4八金 ☖4七銀打

この手がなかなか嫌味のある手で、☗同金とすると☖同歩成とと金をつくられて後手の攻めが早くなってしまいます。こうなると一気に後手が盛り返します。

この局面は次に☖5八金打とされるとたちまち先手の受けがなくなってしまいます。よって、☖4七銀打に☗同金とするのは大悪手です。

☗2二金打 ☖4八銀成 ☗同銀 ☖5八金打

☗2二金打は一見指したら怒られそうな重い手ですが、飛車を取ってしまえば後手陣を攻めることは容易いのでソフト的にはこれが最善手のようです。

後手からの攻めはやはり☖4八金打があるのですが、これは☗3八銀打とすることでギリギリ受かっています。

☗3八銀打 ☖6九金 ☗同銀 ☖2八飛成 ☗3九金打

この☗3九金打が頑強な受けで、先手陣は鉄壁です。飛車取りと龍取りに当たっているので後手はかなり厳しいです。

☖4六香打に代えて☖4六歩打はどうか

☖4六歩打 ☗4九飛 ☖3七馬 ☗6三銀成 ☖同銀 ☗2二金打

この場合は☗6三銀成とするのではなく、一旦☗4九飛と飛車を逃げるのが大人の手筋。

香車で飛車を取られるのと歩で飛車を取られること自体にあまり違いはありませんが、と金ができるのが痛いので先手はと金をつくられた上に飛車をただで取られるわけにはいきません。

高美濃囲い 2二角,5四銀型+1二香

高美濃囲い 3三角,4三銀型+1二香

角交換を急かす、後手からの攻め

たまに後手から角交換を急かしてくる場合があるのですが、それについて考えてみましょう。

今回も様々な陣形について考えます。

美濃囲い 3三角, 5四銀型

後手から4五歩と突いてくるのは先手有利になります。先手から気をつけたいのは不用意に☗4五桂のような手を指すと空いたスペースに角を打つ☖3七角打のような手が生まれてしまうためです。この角打ちを避けるためにも、桂馬を跳ねるのは飛車を捌ける見込みがあるときにしましょう。

また、☖4五歩を☗同銀とするとのちのち☖5五角打のような王手桂馬取りのような手が発生する可能性もあるので、☗同銀とも取りたくありません。よってここは☗同歩が無難でしょう。

☖4五歩 ☗同歩 ☖8八角成 ☗同玉 ☖3三桂 ☗6六角打 ☖6四角打 ☗4七飛

☖6四角打が角道を止めにくい厳しい手ですが、☗4七飛でギリギリ耐えています。もしここで後手に一歩でもあれば☖4六歩打と打たれて飛車が捌けなくなってしまうのですが、この状況では相手に持ち駒がないので心配ありません。

そこで後手は☖4五桂と無理やり歩を取りに来ます。

☖4五桂 ☗同桂 ☖4六歩打 ☗3七飛 ☖4五銀

これを☗同銀ととってしまうと後手の飛車を捌かせてしまうのでしてはいけません。

正着は後手の角を封じる☗5五銀です。

☗5五銀 ☖4七歩成 ☗同金

後手は☖4七歩成から先手陣を崩しにきます。これを☗同飛と取れば☖4六銀が絶品の攻防手になるので☗同金とするしかありません。先手は陣形を崩されて不満ですが、角取りが残っているため若干有利と言えます。

ということで、先程の形から☖4五歩と攻める手は先手が有利になりそうです。よって後手からは攻められないので更に陣形を整えることを考えます。

しかし、後手は囲いをこれ以上発展させようとすると高美濃囲いから銀冠といったような形にするしかないのですが、高美濃囲いにする手は上記の高美濃囲い破りが成立しそうです。

結論としては、単純に攻め合う形では右四間飛車側が十分で不満のない戦いといえると思います。

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