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背景
どんな湧き順であれば簡単なのか、その手がかりすらも我々はまだつかめていない。
本記事では全シード43億通りの中から、最も全回収がしやすそうなWAVEを探し、実際にプレイしてどのくらい簡単なのかを考えるものである。
ちなみに下図はW3でそれぞれの潮位の昼WAVEがくるシードの候補数である。全体が43億で昼が75%なのでW3が昼となるシードは全部で33億ほどあることになる。
潮位は通常が60%で残りが20%ずつなので、以下のようになるはずである。
W3満潮昼 | W3通常昼 | W3干潮昼 | |
条件なし | 約6.5億通り | 約20億通り | 約6.5億通り |
カタパタワーなし(予測) | 202227通り | 606683 | 202227 |
タワーが出現しない
あらゆるステージ、潮位においてタワーは全く寄らないオオモノなので回収率を下げる要因となる。
初手ならもちろん回収は可能だが、初手だけタワーが出現してもいいシードを考えるよりも全部出現しないシードを考えたほうがよい。何故ならWAVE3が満潮昼・干潮昼というシードは全部で6億5000万通り(通常昼なら20億ほどもある)もあるためだ。
カタパッドが出現しない
タワーと同じく、カタパッドも出現しないほうが簡単となる。
ここで、WAVE3の24体のオオモノのうちタワーとカタパッドのどちらも出現しない確率が(5/7)^24=0.00031111943であるので、これを全通りにかけることでおおよその期待値を考えることができる。
すると、約20万通りという結果が得られる。この程度であればPythonでループ全通りループを回しても1~2分で処理が終わるので問題ない。
C++を使って全43億通りからそのようなWAVEを発生させるシードが全部で何通りなるのかを実際にカウントした結果、ほぼ予測値と合致する値が得られた。
W3満潮昼 | W3通常昼 | W3干潮昼 | |
条件なし | 約6.5億 | 約20億 | 約6.5億 |
カタパタワーなし(予測) | 約20万 | 約61万 | 約20万 |
カタパタワーなし(実測) | 203094 | 609828 | 203126 |
コウモリは後半に出現しない
コウモリは序盤であれば全員が下がることで容易に寄せることができるが、中終盤はイクラの回収があるためどうしても下がることができなくなります。
ただし、全くコウモリが出現しないWAVEを考えると一気に候補が減ってしまうので七回目と八回目の合計五体のオオモノの中にはコウモリは出現しないという条件を考えてみます。
ただし、この条件が使えるのは干潮と満潮、そして一部のステージの通常のみです。
何故なら、ポラリスとドンブラコの通常はステージが広すぎるので28秒と38秒の湧き位置とオオモノの種類が重要になってくるためで、バクダンやヘビでさえも全く寄せが間に合わないからです。
W3満潮昼 | W3通常昼 | W3干潮昼 | |
条件なし | 約6.5億 | 約20億 | 約6.5億 |
カタパタワーなし(予測) | 約20万 | 約61万 | 約20万 |
カタパタワーなし(実測) | 203094 | 609828 | 203126 |
後半コウモリなし | 66462 | – | 66795 |
代替オオモノが発生しない
代替オオモノが発生すると、せっかくカタパッドやタワーが出現しないシードを選んでいても出現してしまう。代替オオモノが発生する条件は非常に単純で、あるオオモノが三体フィールド上にいるにもかかわらず四体目が出現してしまう場合である。
極端な話を言えば、同一湧き方向時に四連続で同じオオモノが出現すると確実に代替オオモノに変化してしまう。通常のプレイではこういった状況は発生しにくいが、カタパッドとタワーが出現しないシードを選択しているので、いつも以上に「オオモノの詰まり」が発生しやすくなっていることに気をつけなければいけない。
詰まりが発生しやすいかどうかはオオモノの湧き順列を見ればわかるのだが、それをプログラムで判定可能にする必要がある。
そこでまず、出現してから何秒でたおすことができるかを設定することにした。
満潮 | 通常 | 干潮 | |
シェケナダム | 20, 30秒以内 | 30秒以内 | 30秒以内 |
ドンブラコ | 30秒以内 | 30, 40秒以内 | 30秒以内 |
シャケト場 | 20秒以内 | 30, 40秒以内 | 30秒以内 |
トキシラズ | 20秒以内 | 30秒以内 | 30秒以内 |
ポラリス | 10秒以内 | 30秒以内 | 30秒以内 |
干潮はどのステージでも比較的難易度が変わらないので同じとし、通常と満潮は湧き位置によって多少変わるとした。ここでいうところの「30秒以内にたおせる」とは「98秒に出現したオオモノを68秒の湧き以前にたおせるという意味である」
秒数 | |||
98 | テッパン | モグラ | バクダン |
88 | バクダン | テッパン | バクダン |
78 | バクダン | ヘビ | モグラ |
68 | テッパン | テッパン | ヘビ |
たとえば上のような湧きをするシードがあったとしよう。
この時、四体目のテッパンは68秒に出現するので98秒に出現したテッパンを69秒まで(猶予30秒)でたおせば詰まることはない。ところが、四体目のバクダンは78秒で出現しているので猶予が20秒しかなく「寄せに20秒以上かかる潮位だと詰まる」と考えるのである。
ただし、モグラに関してはどのステージ潮位でも20秒以内、テッパンは干潮と満潮に限り常に20秒以内でたおせると仮定することにした。
W3満潮昼 | W3通常昼 | W3干潮昼 | |
条件なし | 約6.5億 | 約20億 | 約6.5億 |
カタパタワーなし(予測) | 約20万 | 約61万 | 約20万 |
カタパタワーなし(実測) | 203094 | 609828 | 203126 |
後半コウモリなし | 66462 | – | 66795 |
詰まりなし | – | – | 9184 |
こうすることでカタパタワーが全く出現せず、後半にコウモリがでず、更にオオモノの詰まりで代替オオモノが出現しなさそうなWAVE3が干潮の9184通りのシードが得られた。
シェケナダム
シェケダムの湧き方向は上の図のようになっている。
コウモリも比較的簡単に寄ってくるので回収率を上げるのが簡単なステージだと言えるだろう。となれば、あとはモグラとテッパンの割合を上げていくだけで簡単になると思われる。
バクダンも足が遅いくせに反応範囲が広く割とめんどくさい部類のオオモノなので後半はなるべく湧いてきてほしくないと考えられる。
そこで「7回目と8回目の湧きはテッパンとモグラのみ」「5回目以降はバクダンもコウモリも出現しない」というかなり強い条件を付けた。
その結果として、以下のシードを得ることができた。
0B964B01 485234CC 677BA3E1 75C07A1D 8391DBB1 DABD5E2E F8AC89CA
見るからに簡単そうなWAVE内容なので、たしかにこれなら72納品できるかもしれない。
海上集落シャケト場
ここの干潮のいいところは「3湧きのカタパッドが湧けば湧くだけ得になる」という点である。「カタパッドよりもむしろ3湧きのバクダンのほうが邪魔」とも言えるだろう。
そこでシャケト場に関してはカタパッドとタワーを0にするのではなく、タワーとバクダンを0にすることにした。
カタパッドがどのくらいで寄ってくるかは未知数だが、クマスロでリスキルができるのであれば20秒以内にたおすことはできるだろう。
W3満潮昼 | W3通常昼 | W3干潮昼 | |
条件なし | 約6.5億 | 約20億 | 約6.5億 |
バクダンタワーなし(予測) | 約20万 | 約61万 | 約20万 |
バクダンタワーなし(実測) | – | – | 202342 |
後半コウモリなし | – | – | – |
詰まりなし | – | – | 14429 |
バクダンとタワーが出現しないシードは202342件あり、そこから後半にコウモリがでず、詰まりが発生しないという条件をつけたところ14429件残った。
シャケナダムが9000件しか残らなかったのに対して、シャケト場が14000件も残ったのは「バクダンよりもカタパッドのほうが詰まりにくい」と判定させたためだろう。
次にカタパッドは湧いてきては欲しいが「2湧きのカタパッドは回収がめんどくさいので出現しない」という条件をつける。
すると2140件になり、追加で1湧きカタパもでないようにすると438件まで減らすことができた。ここまでくれば相当簡単になっていると思われるのだが、まだ多いので更に絞る必要がある。
ここで忘れてはいけないのはたとえ3湧きのおいしいカタパッドでも同時に湧くと別の場所に代替してしまうということである。なので同時に出現するカタパッドは1体という条件もつけて201件まで絞った。
あとはせいぜいモグラの数を増やすか、コウモリの数を減らすことくらいだろう。
するとコウモリが一体しか出現しないシードが見つかった。全く出現しないものはなかったが、流石にそれは求めすぎというものだろう。
D6CF73D4
W3満潮昼 | W3通常昼 | W3干潮昼 | |
条件なし | 約6.5億 | 約20億 | 約6.5億 |
バクダンタワーなし(予測) | 約20万 | 約61万 | 約20万 |
バクダンタワーなし(実測) | – | – | 202342 |
後半コウモリなし | – | – | – |
詰まりなし | – | – | 14429 |
2湧きカタパなし | – | – | 2140 |
1湧きカタパなし | – | – | 438 |
3湧きカタパは同時に1体のみ | – | – | 201 |
コウモリが1体のみ | – | – | 1 |
トキシラズいぶし工房
トキシラズも基本の考え方はシェケナダムのものが利用できる。
トキシラズは通常と満潮は比較的簡単に納品数を伸ばせるのだが、干潮は意外と伸ばしにくい。
その理由としてコウモリの逆誘導の発生しやすさが挙げられるだろう。となればコウモリの数は減らしておきたいし、バクダンが右往左往するのも避けたい。
W3満潮昼 | W3通常昼 | W3干潮昼 | |
条件なし | 約6.5億 | 約20億 | 約6.5億 |
カタパタワーなし(予測) | 約20万 | 約61万 | 約20万 |
カタパタワーなし(実測) | 203094 | 609828 | 203126 |
後半コウモリなし | 66462 | – | 66795 |
詰まりなし | – | – | 9184 |
コウモリなし | – | – | 39 |
そこで試しにコウモリが一体も出現しないシードを探してみたところ、なんと39件もあることがわかった。
あとは後半のバクダンを減らしていけばより簡単になっていくはずだと考え、7回目と8回目の湧き変化ではバクダンがでないシードを探したところ、6件まで絞り込むことができた。
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朽ちた箱舟 ポラリス
トキシラズと同じ考えができるはずなので割愛。
射程さえあればバクダンが苦にならないのでむしろヘビを減らすべきだろう。その結果として以下のシードを得た。
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自身を天才と信じて疑わないマッドサイエンティスト。二つ上の姉は大英図書館特殊工作部勤務、額の十字架の疵は彼女につけられた。
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