TRPGの一つ、マーダーミステリーをやってみた

話題

TRPGとは

TRPGとはテーブルトークRPGのことで、ゲームマスターとプレイヤーが集まって行うゲームの一種である。

本来ゲームソフトやコンピュータが担うべき処理を変わりにゲームマスターが行うRPGだと思っていただければ差し支えない。

注意すべき点としては、ゲームマスターはその性質上ゲームの全内容を把握しているので「攻略する」プレイヤー観点としてはゲームを楽しめないということである。

その一方で全情報を知っているがゆえにプレイヤーの挙動に一喜一憂できるという特権もある。ゲームマスターがすなわちババ抜きにおけるババというわけではない。

マーダーミステリーとは

マーダーとはすなわち殺人のことで、簡単に言えば殺人事件を舞台とした物語に対してその登場人物たちをプレイヤーが演じるのである。

ただし、被害者はNPC扱いなのでゲームマスターが演じる場合が多い。登場したはいいものの、一日目の夜で死んでしまっては面白くないからである。

概ね、殺人が行われた次の日の朝から物語は始まる。雪山のロッジに閉じ込められて、目が覚めたら一人が死んでいるという恒例のパターンである。

マーダーミステリーに対する感想

ゲームのコンセプトとしてはかなり面白いと感じた。特に会話での交渉パートは正直に話したり、たまには嘘を交えたりして真相を追求していくところは本当にミステリーの登場人物になったかのような体験ができた。

一方で、既に事件が起きてから物語が始まるというのは「誰が殺されるかわからない」という緊張感がないという点で少し残念だった。まあこれを認めると殺されるだけの役がでてきてプレイしていてつまらない人が出てきてしまうので仕方ないのかもしれない。

ゲーム性としての問題点

自分が最も強く印象付けられたのは「マーダーミステリーというゲームの本質」である。

ゲームにおける本質とはなんだろう?もちろんクリアをすることだ。クリアをするためにはゴールが必ず必要である。参加するプレイヤーはお互いに協調するにしろ、裏切るにしろこのゲームの本質に沿ってプレイしなければならない。

しかし、このマーダーミステリー(今回やったゲームだけがそうなのかもしれないが)ではその本質である「ゴール」が非常に曖昧に思えた。

例えば、ミステリでは一般的に探偵役が犯人を突き止めれば探偵役の勝ちである。犯人役は殺人を犯すかもしれないが、最終的に捕まえてしまえばいいのだ。犯人役の勝ちの条件は簡単で「捕まらない」ということである。

ただ、今回プレイした「少年少女Aの独白」ではプレイヤーごとに異なるいくつかの目標があり、その目標を達成すれば点数がもらえるという仕組みになっていた。これは点数というわかりやすい数字でゴールを掲示する一方で、ミステリの本質である「真相を突きとめる、犯人を捕まえる」とは別のゴールの可能性を提示していることになる。

例えばあるプレイヤーの目標が「犯人を突き止める」みたいな内容であればいいのだが、「自分の父親を見つける」みたいな全く別の目標であれば「犯人を見つける」ことに集中しなくても良いということになる。

そして例えば自分だけがゲーム開始前から予め与えられている情報があり、それを秘匿にし続ければポイントがもらえるような仕組みだとどうだろう?目先のポイントに目を奪われて秘密を話すことを拒み、結果として真相を突き止めるという本来の目的から離れてはしまわないだろうか?

ただし、これは「犯人役へのプレッシャーを軽減する」という目的では非常に理にかなったシステムになっていることは付け加えておきたい。犯人役は共犯でもない限り基本的に一人である。となると、例えば五人でプレイしており、犯人役がたった一人しかおらず、上のような「真相から遠ざけるようなシステム」が備わっていない場合、犯人以外のプレイヤーは協力して犯人を探すことに躍起になるだろう。

それを「責められている」と感じ、萎縮してしまい結果としてゲームを楽しめない可能性は大いにある。そういう点を考えるとこのシステムは非常に優秀なように感じました。

ではどうあるべきだろうか?

個人的にはこの「真相を解明する以外のところを目標とする」のはちょっと違和感を覚えました。しかし、先ほどの理由から無条件に犯人以外のプレイヤーが協力することは避けるべきであるとも考えています。

なので「犯人ではないが犯人に協力するプレイヤーをつくる」か「登場人物に禁則事項を設ける」というのが面白いのではないかと思う。これは過去に自分が自分の書いたミステリに用いた手法なのだが、殺人が起きたときに探偵役がまず死亡推定時刻を調べ、容疑者たちのアリバイを確認しようとしたとする。その時、何かのトリックによってアリバイまたは死亡推定時刻がズラされていたとしよう。

探偵役はこう思うはずだ。「死亡推定時刻が正しいのであればアリバイがないのは自分(または探偵役に親しい人)になってしまう。しかし、自分は犯人ではないし彼(または彼女)も犯人ではないだろう。正直に死亡推定時刻を告げても混乱させるだけだ」

となれば、探偵役は自分だけが本当の(それが正しいかどうかは別として)死亡推定時刻を知ることになり、他の登場人物にはアリバイが成立しないような嘘の死亡推定時刻を教えることになる。

他の登場人物は嘘の死亡推定時刻を教えられたので推理が混乱するというわけだ。つまり「言えば自分のアリバイが消える、または疑いが深まる」情報により、登場人物の行動を制限するわけである。

もしくは、こういうゲームはどうだろう?各プレイヤーはポイントを持っており、行動によって増えたり減ったりする。そして毎晩ポイントが最も少ないプレイヤーが犯人に殺されるのだ。犯人の特定につながる情報を出せばポイントを失うようにするのだ。

ゲームとしては人狼に近い感じになるのかもしれない。どのプレイヤーも死にたくないから情報をなかなか出さないというわけだ。

少年少女Aの独白

https://booth.pm/ja/items/1895555

話すとネタバレが多くなってしまうので、大雑把なゲームの内容について解説する。

自分はマーダーミステリーをプレイするのが初めてなので、そのゲームも少年少女Aの独白のようなストーリー・システムなのかどうかを知りません。あくまでも、少年少女Aの独白についての感想です。

情報はカードを引くことで得られる

このゲームでは(一人何枚と決まっている)ふせられたカードを引くことで時間解決に繋がる情報を得、それを「公開」するか「秘匿」にするかで駆け引きが可能になっています。

例えば、あるプレイヤーのがポイントを失うような情報がカードに書かれていたとしましょう。その情報は公開することもできますが、秘匿にして交渉に使ったほうがゲームを有利に進められます。(もちろんこれはゲームのゴールを自分のポイントを最大化する、という点にフォーカスした場合の話であるが)

逆に、大した情報でなくてもものすごく大切なことが書かれているようなフリをして証言を聞き出すことも可能です。ただし、これはモノポリーと同じでやれば確実にギスギスします、初対面の人ならなおさらです。

そしてこのカードを引くというのは「特に順番がない」というのもポイントです。一人で一気に最初にカードを取ってしまってもいいわけです。

これは個人的には変えたほうが良いのではないかと思いました。つまり「自分が引いたら自分以外の全員が引くまでは次のカードを引けないようにする」とするのです。

評価

シナリオに関してはあんまりミステリっていう感じはしませんでした。小学生がメインの登場人物なので仕方ないのかもしれませんが。

イラストについてはシロクロちゃんが可愛かったです。あと、演じてくれた人の演技というか、喋り方がすごく合っていてびっくりしました。ぼくはめったに人を褒めないのでコレはすごいことです、自分でも驚いています。最初「声優さん???」って思ったのはここだけの秘密だ。

ゲーム性については先述したように改善の余地があるように思います。コレに限らず全てのマーダーミステリーについて言えるのかもしれませんが。

時間に関してはじっくりプレイして五時間程かかりました。長いように感じられるかもしれませんが、本当に突き詰めるのであればこれでもまだまだ足りないように思いました。会話パートが特に楽しかったです。

コメント

  1. 匿名 より:

    長げぇ

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